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COLUMN

コラム

2025年、支えてくださったすべての皆さまへ ― 感謝を込めて

2025年は、展示会、セミナー、商品展開、海外視察を通じて、建築と素材に向き合う取り組みを重ねた一年でした。現場での対話を通じて、私たちの考え方を具体的に共有する機会が広がりました。

3月 JAPAN SHOP 2025出展

東京ビッグサイトで開催されたJAPAN SHOP 2025に出展しました。スイスの粘土壁材レームプッツを用いた左官仕上げを実物展示し、意匠性と自然素材としての特性を紹介しました。内装への具体的な採用検討や施工講習への関心が寄せられ、素材を軸とした次の広がりを感じる展示となりました。

7月 レイノス天然塗料の本格的な取り扱いを開始

ドイツ・レイノス社の天然塗料の本格的な取り扱いを開始しました。乾燥時間の短縮や安定した発色など、従来の自然塗料が抱えてきた課題に向き合った製品群は、設計者や施工者にとって現実的な選択肢となりました。安全性、作業性、仕上がりの質を同時に求められる現場において、自然塗料を特別な素材ではなく、日常的に使える素材として位置づける取り組みとなりました。

9月 リフォーム産業フェア出展・ビッグセミナー開催・大阪万博訪問

リフォーム産業フェア出展

リフォーム産業フェアでは、木繊維断熱材シュタイコとともに、レイノス天然塗料を展示しました。塗料については、木の調湿性を損なわず、深みのある発色と耐久性を両立できる点を、実物を通して紹介しました。あわせて開催したブースセミナーでは、木を活かしたリノベーションをテーマに、素材選定が設計や事業性に与える影響について、実践的な視点が共有されました。

イケダコーポレーション主催のBig Seminar 2025開催

同月、東京・品川にてBig Seminar 2025を開催しました。「断熱と蓄熱」を軸に、材料特性への理解が建築の快適性や耐久性にどのように関わるのかを、研究者、設計者、実務者それぞれの立場から掘り下げました。木繊維断熱材の物性解説や、透湿構造を成立させた実例の紹介を通して、理論と現場が結びつき、木造建築を長期的な視点で捉え直す機会となりました。参加者からは、実務に持ち帰れる具体的な示唆が得られたという声が多く寄せられました。

大阪・関西万博のオーストリアパビリオン カウフマン講演会 聴講

大阪・関西万博では、オーストリアパビリオンの取り組みの一環として、木造建築や木材利用をテーマとした講演や交流の場も設けられました。その中で、弊社が長年にわたり関係を築いてきた建築家ヘルマン・カウフマン氏による講演会が開催され、弊社も招待を受けて参加しました。講演では、林業から建築、研究へとつながる取り組みの流れが紹介され、多くの来場者が熱心に耳を傾けていました。木材という再生可能な資源が、持続可能な社会の実現や、より良い暮らしの質にどのように結びつくのかを、具体的に感じ取れる場となっていました。

10月 木工機械展出展・エコバウツアー開催

名古屋で開催された木工機械展に出展

名古屋で開催された木工機械展に出展しました。レイノス天然塗料の試し塗り体験では、家具や建具に携わる方々に、発色、乾燥性、施工性を実際に確認いただきました。また、本国ドイツから技術講師を迎えたセミナーでは、原材料の考え方や塗装技術について理解を深める機会となりました。現場での使いやすさと仕上がりの質の両面で、具体的な評価が積み重なった展示となりました。

第28回目となるエコバウ建築ツアーを開催

同じく10月には、28回目となるエコバウ建築ツアーを開催しました。ドイツ、オーストリア、スイスを巡り、「木の循環と建築」をテーマに、森林管理から建築へのつながりを現地で学びました。適切に管理された森林資源がどのように建築へと活かされ、地域の産業や暮らしと結びついているのかを、実例を通して確認しました。設計や施工にとどまらず、資源の循環という視点を共有することで、建築をより広い文脈で捉える機会となりました。参加者同士の意見交換や帰国後の情報共有も含め、学びが継続していく場となったことも、このツアーの大きな特長です。
2025年も、多くの出会いと学びに支えられた一年となりました。
各地の展示会やセミナー、現場での対話を通じて、私たちは改めて「ものづくりは人と人との信頼の積み重ねで成り立っている」ということを実感しています。日々の業務の中でご協力くださった関係者の皆さま、現場で声を届けてくださった皆さま、そして私たちの取り組みに関心を寄せ、共に考えてくださったすべての方々に、心より感謝申し上げます。
これからも、素材や製品を通じて価値を届けるだけでなく、人と人をつなぎ、対話を重ねながら、より良い未来につながる取り組みを続けてまいります。本年も本当にありがとうございました。どうぞ皆さま、よい年末年始をお迎えください。

株式会社イケダコーポレーション