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第22回 (2018)|エコバウ建築ツアー報告記

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エコバウ建築ツアー2018は、スイス・西オーストリアを巡りヘルマンカウフマン氏の木造パネル化工法を軸にした「木造+エコロジー 」建築を中心に回りました。

 

その中で、見えてきたのは、

・省エネは途中経過 で、今やその先の「快適でエコロジーな家」が目標

・建築単体のエコではなく地域社会全体の エコロジーが考え方の基本

・エネルギーの地域自立化

 

上記を進めることで、災害リスク回避や自然エネルギーの普及を促す方向へと向かっていました。スイス、オーストリアはドイツと並び、 2050年を想定したエコロジー政策を国を挙げて進めている段階で、オーストリアは自国産業の木材を活用したエコロジー建築政策、スイスはエネルギー自給が低いため「2000W社会」をスローガンに、政府だけでなく社会全体が一丸となって取り組んでいました。

 

ツアー中、建築家トーマス・メッツラー氏の「少なくとも 60 年先まで存在する建築は、60 年先に資産価値がある家づくりが義務」という言葉が印象的で、日本でも60年先にも価値のある、省エネだけでなく快適性や健康を意識した空間を考え創る事が必要だというメッセージを参加者全員が真摯に受けとめていました。

 

ツアー詳細は、 ツアーレポートからぜひご覧ください。

 

・ヘルマン・カウフマン建築設計事務所でのレクチャー
・スイスを代表する最先端木造会社の訪問
・省エネ戸建住宅・集合住宅見学
・HAGA社見学

 

 

 

ツアーレポート


 tour report

Day 1

①⽊造会社 ブルーマー・レーマン-Blumer-Lehmann- (オーストリア:ゴッサウ市)

循環する経営・製品を目指し、木材の活用のための加工工場としてノウハウを蓄積し、現在ではウッドチップ、ペレット、曲面加工の木材を製造し、多くの建築家の設計にこたえられる技術力で高い評価を得ている。大工の育成も進めており、従来の大工技術だけでなく、設計図面を大工の木造技術で調整しCAD データを作りなおすことが可能な職人を育てている。学校、ホテルのほか伴茂設計のタメディア新本社や SWATCH ビルのフリーフォームの木造部分で名を上げたが、他にも折り紙からヒントを得たローザンヌの建築でも評価が高い。建築家と設計前の段階から関わり、仕上げからメンテナンスまでを一貫して請け負う。

 

木造のフリーフォームを可能にする優れた技術

将来的には全ての設計を3Dで行う予定。工場から70 ㎞圏内で伐採されたトウヒ、モミを主に使用し、プレハブ工法で窓、左官、電気工事までをセットで現場に納品することで工期短縮を図り、雨に濡れるリスクを避ける。 従来木造は低品質の建築というイメージだったが、今は高品質建築の代名詞に変わった。 2006年にスイスでは木造6階建てビルが建ち、 2008 年に8階建てが建ったことで防火法も変わり、都市部でも木造の高層が建つ条件が整った。

 

 

2015 年時点で全建築では13 %、戸建ては20 %、改修は 30 %が木造化されている。また外装も20%が木質に変わった。大工育成では過去 2700人の実績があり、大工の仕事を護るためにも作業環境の整った作業場で大工仕事ができるように取り組んでおり、また給与の安定にもつながる。かつては日本の大工同様現場主義の時代もあったが、建物の施工品質向上の為には職場環境の品質向上も重要であり、まさに「働き方改革」の好例。現在、「大工=技術者」であり、若者の人気職業ランキングTOP10入りする。

・ヨーロッパ中部エリア大手木造4大会社の一つ

・従業員320名(内大工:190名)

・売上7000万フラン

・5代目女性社長

・143年前製材所からスタート、現在はペレットを用いたエネルギー開発など

・木造に特化した約60プロジェクト/年を手掛ける(住宅、観光施設、農業施設、建築家とのコラボなど)

・モジュール工法、パネル工法、プレハブ工法など、自社で全て施工し現場へ運ぶ

  公式HP▶︎ Blumer-Lehmann

 

(ツアーコーディネーター滝川さんより)

フォーアルベルク州は 3、40年前から省エネ技術のノウハウ構築に先進的に取り組んでいる。地域でのエネルギーの自立化を目標に既存エネルギーを50%削減し、エネルギーの創電を行う事で収支ゼロを目指す。 EUの 2050年CO2 削減目標達成のためには、建築のエネルギーを75%削減が必要だが、現在45%削減まで成功している。結果的にフォーアルベルクの建築は全般的に環境性能が高く、貧困層に対する建築でも省エネが可能になり福祉面でもメリットがあるという。 伝統的木造技術を新しい技術で進化させる、それがフォーアルベルクの建築。

 

②プラスエネルギー⽊造⼾建住宅(オーストリア:ドルンビルン市)

モミ材を使用しパネル工法で建築。地熱利用、地元の木製サッシ使用、セルロース+木繊維断熱。屋上ソーラーで年間使用量以上の創電を行うプラスエネルギーハウス。施主自身が環境意識が高いことに日本との違いを感じた。

施主:フーベルト・フェルトキルヒァー氏

(家具店オーナー)

・クロロヴィツ・ナハバウアー設計事務所

・フォーアールベルク州の2017年木造大賞持続可能賞受賞

・外壁:地元のモミ(無塗装)、断熱材はセルロースファイバーと10cmの木繊維断熱

・内装:モミと数種類の木材を活用、粘土壁、リネンのカーテン、自社家具、造作家具

・南面に大開口窓を設け、日射取得、内と外が繋がる縁側のような場所で余暇を楽しむ空間を

 

 

③ヘルマン・カウフマン建築設計事務所

エコバウツアー参加者のために屋外で対話形式のセミナーを開催。同年に開催した「Bigセミナー2018」(イケダコーポレーション 主催)に講師として来日した世界的建築家ヘルマン・カウフマン氏より直接レクチャーを受けました。

 

人口40万人のフォーアルベルク州という村が人々のネットワークを作り、特別な木造建築の発展に寄与した。木の産地であると同時に、大工職人の技術が両立していたことが非常に重要。建築家が成し得た発展ではなく職人と共に発展したのがフォーアルベルク。また、多くの建築家が職人の経験を持つこの地域の特性もポイントになった。 カウフマンが木造のパイオニアになったきっかけは、代々の地域の製材業者が積極的に集成材・プレハブの生産など、木の可能性を高める チャレンジをしていたのを見て育ったことが大きい。地域の伝統的建築が、プレハブに適合するシンプルな構造だったということも大きな理由のひとつ。一時期腕の良い職人が減ったが、環境を整え、働きやすく、天候に左右されない安定した収入につながり、大工仕事の魅力を高めることができ、職人を増やすことが出来た。

 

また、3Dデザインなどソフトを使える職人が増えることで、より建築家の木造に対する要望を実現することができるようになっている。結果的に木造建築を近代化させることができ、仕事も増え収入も増えている。「忘れ去られた木造という技術を近代化する」という考えが職人の共感を呼び、建築家と職人とが協力する関係ができた。

 

木は素材として人間に非常に近く、感性に訴える木の美しさ、多様な加工性、持続可能な林業との共生がこれからの建築のテーマ。実現するための木質プレハブ化は合理的で、CLT はそのごく一部でどちらかというと木造技術が低いイギリスなどで有効。また施主へ理解を深めることも必要で、以前は「木は古びる」という事で避けられることが多かったが、最近は木の経年美が理解されてきたことも木造建築が増えている理由のひとつ。 エコロジー的には木を意匠として使うことに大きな意味は無く、構造材で多く使用することに意味がある。

 

「信念を持った建物(木造)を建て続けること。進化しながらも同じことをずっと続けていく事がすばらしい社会の変化にも繋がっていく。」byヘルマン・カウフマン

 

 


【宿泊ホテル】

檜皮葺木造デザインホテル 
(地元の若手建築家ベルナルド・バーダー設計)

 

プレアルプスのふもとの Hittisau 村の伝統的な農家を改装し左官の磨きや大工の木工工芸で美しい山々の風景と食事を楽しむ施設。同時 に小さな村だが地域のモミを使った木造パネル工法のモダンな建物が多くあり、有名な村に。古民家と新しい建物が違和感なく調和しているのが優れた建築家の証。

 

 

 

 

 

Day 2

①Hittisau(ヒッティサウ)村 ⽊造⼾建住宅 

家の中で休暇を楽しむというコンセプトで設計。断熱は350㎜ストロー断熱+150㎜の外断熱。外装木材の裏に4-5cmの通気層を設けている。エネルギー削減と心地よさを感じる空間づくりを意識し、 その一環としてわら断熱を採用、フォーアルベルク気候保全賞を受賞した住宅でもある。この地域の伝統である檜皮葺が廃れようとしていたが、この10年で特徴的な景観として見直された。自治体によっては外壁の仕様として義務化する地域も出始めた。古くさく、耐久性が低い印象だったが、実際は無塗装で7、80年の耐久性があり、経年変化の美しさが徐々に再認識されている。ソーラー発電(5Kw)と太陽熱温水を組み合わせ、1年のうち8ヶ月は全温水をまかない、残り3ヶ月は約30%を賄う。また菜園や、鶏の飼育など食糧自給も行なっている。

 

・施主:マティアス・マルクスグート

・2017 年フォーアルベルグ木造大賞持続可能賞住宅訪問 

・木造パネル工法、パッシブハウス

・築10年(設計9ヶ月、建築約1年)一部diyにて塗り壁や外壁の施工

・藁の断熱材、こけら葺きの外壁

・南面の大開口により冬場は日射取得、夏場は1階を引っ込めた設計により日射調整が可能、2階は庇を用いることで日射調整が可能

・コンクリート造の地下には食料保存、温熱環境機器、工場の部屋。結露対策として地下断熱材は施工後半年乾燥させ、2㎜~2.5㎜の土壁により調湿

・1階の室内版築(土壁)ゆるくリビングを仕切る役割と薪ストーブの熱をゆるやかに室内へ行き渡らせる輻射熱効果

・自然素材(土壁など)を用いた内装 家族が心地よく暮らせる為の素材を選定

 

②ユルゲン・ハーグシュピール建築設計事務所


【ランチ】

ザンクト・ゲロルド村 修道院レストランにて (H・カウフマン設計)

 

③ルーデッシュ村 村センター (H・カウフマン設計)

1998年よりプロジェクト開始、2005年完成。人口が増え、道路沿いに発展した町で中心部が無かったため、町の機能を集約するための役所建設の必要があり計画される。「持続可能」をテーマにワーキンググループを作り、市民の意見を聞きながら計画を進め、役所に何を求めるかを問いかけた。 その中で広場を求めていることが分かったため、ソーラー発電の屋根で雨を遮る広場を役所前に作り、いつでも市民が集える憩いの場所とした。建物には地元のモミを使い、木造パネル工法のパッシブ建築になった。州からの補助と、役所内に店舗を入れ賃貸収入で支えられている。できるだけ自立した自治体を目指すために自給自足、学校、その他の施設や機能を持つ地域を目指す。 e 5(自治体にかかわるエネルギー評価)の内4つを受賞。

入札でエコロジー建材とそうでないものとの比較検討の結果、総工費の16%コストアップになったが、省エネで採算が取れるということを視野に入れ、エコ建材での建設を決定した。ロシア、スウェーデンの安価な木はあるが、地域の材木を使うことで運送エネルギー削減や保安林の手入れを行えるため、地域材の再認識につながった。 地下水利用・最低限のエアコン使用・太陽熱温水給湯・日射光の利用で暖房設備が不要になったことなどにより売電収入9,000ユーロ 、使用量6,000ユーロ で年間3,000ユーロ/年の利益を得ることになった。

パッシブな建築でどれだけコストが余分にかかるかテストするためのプロジェクトでもあった。内断熱に羊毛(50㎜)、外断熱はセルロース(300㎜)。ポリウレタンの断熱に比べ、羊毛にすることで少しコストアップはしたが、省エネ性でライフサイクルとしては大きくコストダウンできている。過去30年で人口倍増、新築は3倍、 農業人口はやや減少しているが、レッドブルの工場誘致などに成功し、税収がアップしている。 この街づくりのプロジェクトを起点に、多くの老若男女が市民プロジェクトに参加した。

 

雇用と環境、社会人教育、 ISO14000などのコンサルを行う。小、中学、州の病院などがクライアント。 エコロジーとエコノミーを両立させることを目標に、2014年計画がスタート、2015年完成 プラスエネルギーオフィスとして大面積のソーラー発電で300ユーロ/月の利益。地域内ですべて設計、 施工し、建材も自然素材をできるだけ使用。内装、外装共粘土壁。下地はレンガで造り、粘土壁を保護するために建屋全体に大屋根をかけた結果、ソーラー面積が多く取れより多くの売電につながった。

 

 

Day 3

①⽊造6階建てミネルギー・P・エコ 集合住宅⾒学 &チューリッヒ市内 ゼロエネ集合住宅

住宅不足と高額化により一般人が住宅に住むことが難しい時代があり、1916年、質の高い住宅に支払える範囲で住めるようにすることを目的に協同組合化した。現在5000所帯を所有し1500人が居住する。見学した集合住宅は、木造パネル工法で建てられ、109%のプラスエネルギー住宅になっている。地中熱を熱源とした空調、生ごみのバイオ発電、ソーラー発電の自家消費で集合住宅のエネルギーをすべて賄う。実験的に吸気は直接外気、排気は1/3-1/4のエネルギーを熱交換し、循環温水として使用。この方式のメリットは換気装置が簡易になり、省エネ性に優れる。デメリットは外気が低温(-6℃〜-8℃)の場合、冷気が室内に入りこむ。キッチンのレンジフードは循環式で熱損失を減らし、5kgの活性炭で空気を浄化している。交換は1年に1回。設備は床暖房、床は無垢のなら材のオイル仕上げ、サッシは木製サッシ。木造化の理由はコンクリートより工期が短いことだそう。

 

元倉庫地域を民間が賃貸集合住宅建築。自立的循環型社会を大都市で実現するために。チューリッヒ市は2050年までに気候変動を2℃以下に抑えるため、家庭で消費するエネルギーを一次エネルギーで現状5000W-6000Wを2000W/h未満にすることを目標にしている。建築のミネルギー化とソーラー発電の地域自家消費型で地域でだけで循環する社会を目指す。

 

※参考値:アメリカ-1200W、日本-8000W、ドイツ-7000W、世界平均-2000W

 

 

低所得者のためのパッシブ集合住宅

家賃450-600ユーロで所得が少ない人に向けた住宅としてヘルマン・カウフマンが設計。木造パネル工法のパッシブハウス。

 

 

 

 

②シュタイナー⾼齢者施設 ゾンネンガルテン

2016年完成の民間高齢者施設として、寄付金等で土地取得や運営を賄っている。設計はシュタイナー建築の大御所でもあるアルバートボンフット氏。施設のコンセプトとして、オーガニックな環境の中で居住者がアクティブであり続けるための施設 =高齢者でも成長し続けられる、と掲げられている。 シュタイナーの人智学に基づき運営されており、自然素材と自然の色、自然に近い造形による建築で入居者のストレスを減らす設計。 省エネ性についてもパッシブ基準をクリアしている。入居者137人に対して150人のスタッフでケアを行い、食事は有機・無農薬で栽培される自社農園の野菜を中心に提供される。

 

 

③⽊造パッシブハウスとZEH トーマス・メッツラー邸

省エネ建築に特化し戸建て住宅を得意とする建築家トーマス・メッツラー。15年前スイスで初期のパッシブハウスを自宅モデルとして建築したことがきっかけで、スイス屈指のパッシブ建築家となる。自宅は RCの上に木造パネル工法で建築、断熱はセルロースを使用し、サッシの U 値 は 0.6 。 15 年前パッシブハウスは寒さで快適ではないのでは?と否定的だったが、自宅で体感させることで快適、省エネであることが証明でき、支持を広げた。

 

 

 

現在のパッシブハウスの課題は、温暖化に伴う夏の暑さ対策だ。 スイスでは全エネルギーの50%が住宅で消費されており、建築業者の責任ある姿勢として省エネは重要。 スイス一般の暖房エネルギー 5500w/hに対して、自宅は 3000〜4000kw/hを全エネルギーとして消費。内 620kw/h を日射取得。 建築は車などの耐久消費財と違い60年先も存在するため、その時点でも社会的に悪影響のある建築を建てるべきではないという思想。今後は、地区ごとに一つの蓄電池を備え、エネルギーを自立化させることを考える。災害時も23日間は通常生活が可能になる。 現在、分譲住宅開発で電気自動車とソーラー、畜電池の組み合わせを計画している。村に10台の電気自動車があれば電力のピークを下げられ発電所が不要になる。 1600kw/ hの創電と60kwの蓄電・蓄熱温水を備えることで170%のプラスエネルギーハウスが可能になる。

Day 4

①HAGA社⾒学

Baubiologyと健康素材をセールスポイントに製造販売する。90%が職人、10%が一般の人が使用する。10人の外部スタッフが現場を訪問し、施工指導などのサポートを行う。社屋の外壁はポリカーボネートを用い、半透明にすることで外光を取り入れ省エネ建築にしている。スイスの自然建材のシェアは5〜7%程度で大半は人工的な建材が使用されるが、スイスリー保険会社、チューリッヒ芸術大学などでカルクウォールが採用され、徐々に大手の大型物件での採用が広がっている。 日本の職人不足に対してスイスでは国外の職人が25%を占め、東欧からの人々が現場工事の施工を賄っている。又、人口も0.5〜1%増え続けており、国産の木材を使う建築も増えている。

 

 

②スイス漆喰リノベーション 農家レストラン

数百年前の農家の母屋を内外スイス漆喰で改修。地元でとれた有機栽培、無農薬の食材だけを使用する観光レストラン&ホテル

 

 

 

 

 

 

 

 

③スイス漆喰施⼯事例1 新築⼾建住宅

 

 

④スイス漆喰施⼯事例2 Aqua Haus(アクアハウス)

Day 5

①プラスエネルギー度600% ⼾建住宅 ケラー邸

市の不動産担当として、個人の住宅は社会的に責任ある建築にしなければならないという信念で2016年自宅を完成。250㎡の家+ガレージ40㎡+ 物置17㎡で従来建築の10%のコストアップ。屋上のソーラーと窓からの日射取得など再生エネルギーで自立化。床、天井の材に日射を蓄熱し輻射で冬の温かさを得る。排気を熱交換し給湯に使用。外気が冷たい場合は、地中熱を深さ1〜3mのヒートチューブで利用し吸気に熱をかける設備になっている。太陽光がある時はソーラーからの電気を使用し、太陽光がなく外気温13度の時でも、最低2日間は室温20℃を保つ構造。 建材は木材、粘土壁、リサイクルコンクリートを使用している。間仕切りはレンガの上に粘土壁で仕上げて、室内温熱環境は16cm の天井木材、床、壁が同じ温度を保つので快適に過ごせる。 できるだけ設備に頼らないことで長寿命を目指し、投資した家がそれ以上の価値を持つことを目標にしている。ソーラー発電で3.2万W創電、4800万W消費で6倍のプラスエネルギー住宅になっている。ソーラー発電している時間に湯を沸かして溜めることを行い、残った電気は売電している。

 

エコロジー住宅を作る理由は個人的な理念で、併せて室内が快適であることが大きなモチベーションになっている。 400㎜のセルロース天井断熱、800㎜の付加断熱、床は500㎜の断熱。外部の木は経年劣化を防ぐため塗装している。軒裏にも紫外線遮断の塗装で白木の状態が長く続くようにしている。

 

 

②Ballenberg Museum 屋外博物館

Day 6

①ベルン市内にて⾃由⾏動

③ホームセンター「バウハウス」⾃由⾒学

④スウォッチ本社ビル⾒学

ブルーマー・レーマン社施⼯


 

パンフレットPDF

 

 

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ツアーコーディネーター TOUR COORDINATOR

滝川薫さん滝川 薫 Kaori Takigawa
環境ジャーナリスト・ガーデンデザイナー・MIT Energy Vision社共同代表
東京外国語大学イタリア語学科卒業後スイスに渡る。ベルン州オーシュベルク造園学校植栽デザイン課程修了。1999年から欧州中部の環境・エネルギー転換・建築をテーマとした執筆、視察セミナー、通訳・翻訳を行う傍ら、夫と共同で庭園デザインプログジェクトに携わる。東スイスのシャフハウゼン州在住。
単著書に「サステイナブル・スイス」、共著に「欧州のエネルギー自立地域」・「ドイツの市民エネルギー会社」、共訳に「メルケル首相への手紙」など

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