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とうほく走り描き‖第37回 『顔が見える距離で家づくり』

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とうほく走り描き37回イラスト

第37回 『 顔が見える距離で家づくり』

篠崎廣和さん(シノザキ建築事務所

 

おかげさまで、「とうほく走り描き」も4年目。6月は、連載初回にとりあげた「いわて銀河チャレンジマラソン・100kmの部」に出場。初挑戦の 2014年に完走したが、一昨年が66.5km、去年が 57.5kmと連続の途中棄 権。今年は73.3kmの関門で制限時間切れ。 完走は逃したが、自ら棄権することなく走りきり、完走までもう少し!と手応えを感じた。

 

シノザキ建築事務所株式会社の篠崎廣和さんは、大好きな車で道内を隅々まで走り回った経験を持つ。札幌でのキャリアが長いが、実は東京出身。20代のころ、毎年のように北海道を訪れ、自然の素晴らしさに感動したと話す。首都圏で様々な建築を経験した後、 全国展開する商社系の住宅会社へ転職。そのとき北海道勤務を強烈に希望し「転勤費用は会社で負担しない」という条件で聞き入れてもらった。北海道の大自然が、篠崎さんを移住へ導いたのだ。

 

その後2006年に独立。途中苦しい時期もあったが、現在は7人のスタッフで年間10棟程度の新築を安定受注している。事業拡大については、全てのお施主さんと顔が見える距離で住宅づくりに携わりたいという思いから、年間 15 棟くらいまでと考えている。 どんなことでも「やらないとわからない、見なきゃわからない」と話す篠崎さん。その気持ちが、素材選びにも表れているよう で、お客様との打ち合わせスペース「しのスタジオ」は、ナラ・ウォルナット・ソノケリン(インドネシア原産の樹種)と部屋ごとに違う床材が張られている。造作の棚は、リボス自然健康塗料のオイル塗装。ホワイト色とクリアを調合して、品の良い白さに仕上がっている。

 

篠崎さんは私と同じ50歳。静かな語り口だが、その奥に建築への強い思いと、少しずつ「理想に近づいていく」自信が感じられる。これから先、篠崎さんが創る家々をつぶさに見ていきたい。そして自分自身も73.3kmから先を、もう一度走ってみたいと思う。

 


〈筆者プロフィール〉

中島信哉:株式会社イケダコーポレーションの営業として、
現在は東北6県と北海道を担当。仕事のかたわら始めた
サインペン画やマラソンが話題に。

中島さんプロフィール画像


 

【2017年7月 北海道住宅新聞掲載】

 

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