とうほく走り描き‖第16回 『大好きな建築を探す旅』
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コラム
第16回 『大好きな建築を探す旅』
宗方 正吉さん(共栄ハウジング株式会社)
9月中旬約一週間、当社が企画する「エコバウ建築ツアー」でドイツ・オーストリア・ スイスの三カ国を巡った。新築戸建・古民家改修・集合住宅・オフィスビル・学校など幅広いジャンルのエコロジー建築を見て回る。さらには、現地のビルダー訪問、住宅展示場の見学、歴史的な建物や古い街並みにも触れられる。また参加者同士の交流が生まれ、帰国後さらに繋がりを深めるツアーOBも多い。19回目の今年も20名近くのご参加をいただいた。
共栄ハウジング・宗方社長は、今回のメンバー最年長、仙台の住宅業界で独特の存在感を持つ大ベテランだ。工業高校卒業後、出身の福島・郡山の地場ゼネコンで建築の実務を積んだあと住宅業界へ。大手ビルダーも経験 し設計・施工・現場管理と全てをこなせるようになる。働き盛りの40代〜50代には、仙台の有力工務店で、建築家が設計する住宅建築に数多く携わり、設計サイドと喧々諤々意見を交わしながら進める現場の面白さに「どっぷりとつかった」という。8年前に共栄ハウジングを設立し、現在は受注物件の7割以上が設計事務所の手がける 住宅だ。人気事務所から新進の若手建築家まで、工法もデザインも多様な案件を次々とこなす。「どんな仕事も断ることがない」という豊富な知識・経験が強みになる一方、自分が本当にやりたいスタイルは何か?を問い続けている。その中でのツアー参加。「先生を見つけるのが得意」と、コーディネーターの滝川薫さんをはじめ、皆と積極的に話し情報を吸収していた。帰国した翌日は「一日中起き上がれなかった」とのことなので、相当体力も使わ れたのだろう。
私もより多くを吸収するべく、各地で朝ラン。フリードリヒハーフェン、シャウハウゼン、ルツェルン、ベルン、チューリッヒと街の雰囲気も体感し、より趣深い旅となった。来年は、読者の皆様の中からもぜひご参加いただき、この濃い体験を共有できればと思う。
〈筆者プロフィール〉
中島信哉:株式会社イケダコーポレーションの営業として、
現在は東北6県と北海道を担当。仕事のかたわら始めた
サインペン画やマラソンが話題に。
【2015年10月 北海道住宅新聞掲載】