とうほく走り描き‖第18回 『仙台で人気!女性が集まるDIYカフェ』
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コラム
第18回 『ものづくりの裏方で支援』
佐々木 理さん(アート&マテリアル)
当社では、エンドユーザーの認知アップも重要な営業活動と考え、お客様と協力して塗装や塗り壁体験、メンテナンス講習など様々なイベントを行っている。先日も「DIYカフェ」と題し、一般の方々に木箱を組み立てリボス自然健康塗料の塗装までを体験してもらった。普段はビルダーや販売店の人たちと一生懸命に知恵と汗をしぼり出しながらイベントをつくるが、なんと今回は、宮城のDIY女性愛好家のグループが、企画・集客・運営まで全てを担当された。
「DIYカフェ」には前身がある。仙台で住宅のリノベーションで業績をあげている、株式会社アー ト&マテリアルの佐々木理(さとる)さんと考えた「DIYスクール」だ。リノベーションの潜在ニーズを持つ人たちとの出会いの場を作り、少し長いタイムスパンでの見込み客を得ることを目的に、今年の2月から不定期で開催。そのうち参加者同士の交流が進み、今回の企画につながったのだ。佐々木さんは、以前はグラフィックデザインの仕事をされていて、建築業界に入ったのも、 広報担当者の募集に応募したことから。しかし今では、広報やイベント企画以外に、お客様との打ち合わせや現場の調整、資金計画の相談など幅広い業務を受け持ち、会社でも中心的な存在となっている。かつては印刷物の仕事が主だったが、ご自身の住宅取得の経験の中から「いつかは立体的なデザインもやってみたい」と感じ始めたとのこと。建築の世界に求められる感性が、もともとうちに秘められていたのかもしれない。
「DIYカフェ」は、早くも次回を準備中。私や佐々木さんの手を離れ、地域の女性たちをどんどんと巻き込んでいく気配だ。貴重なエンドユーザーとの接点なので、続けてお手伝いしたい。 ここ数年、女性の間で一気に広がる DIYだが、ひそかな欲求は脈々とあったのだろう。大量の住宅ストックがあり、簡単にいろいろなものが手に入る時代だが、既製品で満足しないユーザーがたくさんいるということだと思う。
今年の締めくくりは、沖縄NAHAマラソンに出場する。私のマラソンのきっかけとなった特別な大会で、今回で4回目となる。完走できるかどうか、どきどきしながらスタートラインについた初挑戦のときを思い出す。新しい年は、マラソンも、仕事も、住宅ビジネスも、埋もれている何かを探すアンテナをいつも張りながら、迎えたいと思う。
〈筆者プロフィール〉
中島信哉:株式会社イケダコーポレーションの営業として、
現在は東北6県と北海道を担当。仕事のかたわら始めた
サインペン画やマラソンが話題に。
【2015年12月 北海道住宅新聞掲載】