とうほく走り描き‖第44回 『豊かな暮らし目指すDIY』
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コラム
第44回 『豊かな暮らし目指すDIY』
宮原 妙子さん(和以美株式会社 仙台DIY STUDIO)
建材商社の和以美(わいび)株式会社が仙台市内に展開するDIY STUDIO が話題だ。雑貨販売も堅調で、併設の工房を利用するリピーターも増えている。リボス自然健康塗料も好評だ。一昨年のオープン以来、店をあずかるShop 長の宮原妙子さん。事務の職歴が長いが、和以美へ転職後は、建材販売の営業職も経験、そして現職へ。
以前は「ずっと事務職で」と考えていた宮原さんには思わぬ展開で、DIYを改めて勉強しながら、試行錯誤を続けている。お客様も、プロ顔負けで家の改修までこなす人、上級者に手伝ってもらいながらモノ創りをしたい人、どちらかというと何かを「作ってもらいたい」人まで様々。もともとDIY マニアではない宮原さん、逆に客観的にDIY の世界を見ているようだ。
知恵を絞っているのが、毎週のように開催しているワークショップ。意外なことに、木工のプログラムを組むのには慎重だ。作った物は、大切に使ってもらいたいと感じる宮原さん。なるほど、自分にぴったりのサイズの棚やスツールを創れるのが醍醐味ととらえると、参加者全員が同じ物を作ることには、小さな疑問符がつく。さらに「使わないから」と作品を捨ててしまうようなことになれば本末転倒。快適で豊かな暮らしにつながってこそのDIY だろう。
マラソンもまた、早く走りたい、長い距離へのチャレンジ、自然の中を走るトレイルランなど楽しみ方はそれぞれで、どれが正しいということは無い。しかし、痛み止めを飲みながら走ったり、レース中に大きくダメージを受けるほど無理をしたりというのは、どうなのかとも思う。宮原さんのお父様は看板職人。子どものころは、毎年の暮れに、日曜大工で家の不具合を直す父親の姿を見ていたという。今のところ「私らしいのは(宮原さん手書きの)ショップのカレンダーだけ」と控えめだが、これからきっとだんだん宮原さんの店らしくなっていくのだろう。
〈筆者プロフィール〉
中島信哉:株式会社イケダコーポレーションの営業として、
現在は東北6県と北海道を担当。仕事のかたわら始めた
サインペン画やマラソンが話題に。
【2018年2月 北海道住宅新聞掲載】