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【レポート】屋久島・新庁舎見学ツアー(前編)

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屋久島新庁舎外観

去る11月5日~7日、全国から設計事務所様や工務店様にご参加いただき、2泊3日の屋久島新庁舎見学ツアーに行ってまいりました。今回は、設計者であるアルセッド建築研究所の武田光史氏同行の元、屋久島町役場の全面協力という最強の布陣で挑ませていただきました。

 

また、ツアー開催直前には、「木材利用優良施設コンクール」において、この屋久島町庁舎が内閣総理大臣賞を受賞!スタート前から幸先の良いツアーとなりました。

この庁舎は、中大規模建築への木造・木質化が進む中、世界自然遺産の屋久島で戦後植林した地杉(ジスギ)を使用し、特殊な金物や集成材は用いず、製材を使用した木造の庁舎です。材料企画も一般的な流通材を用い、しかも地元の大工さんで組みあげています。※ちなみに屋久島では樹齢1000年以上の杉がヤクスギ・1000年未満の材をコスギ。植林した材料をジスギと呼びます。スケールが違います!

 

そして、うれしいことに、リボス自然健康塗料を全面的にご採用いただき、今回はそのご縁でこのツアーを敢行する運びとなりました。写真と共に、とても充実したツアー内容を報告いたします。

 

 

【初日・庁舎見学】

 

まずは屋久島新庁舎見学。この新庁舎は竣工まで、材料調達2年、設計2年、施工2年、合計6年越しというビッグプロジェクト。ようやく今年の3月に完成となりました。庁舎は5棟。全てが木造です。屋久島町役場の産業振興課・川崎様ご案内の元、ジスギの特徴など庁舎内にふんだんに使用されている材料を説明いただきました。また、見学の最後には、シンボルである議会棟にて、今回ご同行いただいたアルセッド建築研究所の武田氏による屋久島庁舎完成までのレクチャーを通し、中大規模木造建築物を造る上での課題や問題点などを詳しく教えていただきました。

屋久島新庁舎天井

屋久島の年間降雨量は約4477ml。なんと東京の約3倍。「1か月に35日雨が降る。」と例えられるほどの、日本一の降雨量でもあります。また九州で標高ベスト7の山がすべてあるほどの山岳離島でもあります。そのため庁舎の軒は最大3間も出しており、外部の柱脚なども地面から約1m近くコンクリートにて施工するなど、しっかりとした雨仕舞が施されています。また、内装は屋久島地杉の特色でもある「黒芯」部分を魅せるため床に施工。独特な構造である「樹上形トラス」を組んで軸組をささえています。その姿はまさに「屋久島地杉材による地杉の森」のようでありました。

屋久島新庁舎内部

しかしこの庁舎の本当の肝はこの3点!

 

①集成材や特殊金物などは一切使用しない
②コストダウンのため3寸5分や4寸材等の「一般流通材」を活用
③地元の大工さんが施工

 

地元の材を使い、地元の大工さんでも施工できる汎用工法を実施する事により、「地域内でお金が貫流する」それが本当の意味での「公共工事」だと考えさせられました。

 

後編に続く