とうほく走り描き‖第14回 『青森ヒバとあゆむ』
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コラム
第14回 『青森ヒバとあゆむ』
杉山 浩之さん (杉山木材)
日本は国土の約70%が森林。その豊富な森林資源の活用のため、全国の木材関係者が日々知恵と汗を絞っている。リボス自然健康塗料は、塗る相手である木材との関わりが深く、7月に仙台で催された大手建材商社の展示会では、国産材PRコーナーのとなりに当社ブースが配置された。東北六県+栃木県の7つのブースに、各地の木材関係者が集結、樹種や製品の違いはあるが、国産木材への思いは共通で、新たな交流も生まれたようだ。主催する商社が一般ユーザーの動員に力を入れた今回の展示会は、2日間で1万5000人以上が来場した。杉山木材さんも1コーナーを展開。青森ヒバを専門に扱い、家具・フロア・羽目板などを製造、ゆっくりでも歩みを止めな い着実な営業で、こだわりのクライアントを開拓し続けている。
当社との出会いは10年以上前にさかのぼる。安全性・施工性・自然で美しい仕上がり感が得られ、しかもヒバの特性を損なわない塗料を求め試行錯誤の結果、リボス社製品とヒバ油とのブレンドに行きついた。杉山さんのヒバへの情熱が生んだエピソードだ。展示会でもヒバ石鹸・ヒバ油など関連製品も紹介しながら、2日間立ちっぱなしで熱心にヒバの魅力を語る杉山さんの姿があった。同じく7月の仙台で開催されたイベントに、第8回「チャリティマラソンin宮城」がある。仙台のランサークルが主催し、東日本大震災で被災した子どもたちの支援につなげている。仙台市内を流れる広瀬川沿いの約2kmの周回コースで、開催時間中自由に走るフリーラン、チームでのリレーラン、単独での6時間耐久ランなど思い思いのプログラムで、200人を超えるランナーが、参加料の他に1000 円以上の募金をして走る。私もフリーランで、5周をジョグ。仙台のランナーはもちろん、各地のレースやランイベントで知り合ったたくさんの人との再会があり、走ることでつながった輪の大きさをあらためて感じるイベントでもあった。
リボス社の製品を扱っていなければ、杉山さんをはじめ多くの木材関連の方々と知り合いになることもなかっただろうとも思う。今回の展示会では、秋田で国産の広葉樹製品に注力する会社との出会いがあり、新たなお手伝いのきっかけとなりそうだ。微力ではあるが、木材を活かす塗料が国産材活用の支援につながれば幸いである。
〈筆者プロフィール〉
中島信哉:株式会社イケダコーポレーションの営業として、
現在は東北6県と北海道を担当。仕事のかたわら始めた
サインペン画やマラソンが話題に。
【2015年8月 北海道住宅新聞掲載】