無垢材とオイル塗装の家具のメンテナンス
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コラム
無垢材やオイル仕上げの家具は、メンテナンス次第でとても長く使うことができます。
アンティークやデザイナーズなど長く愛用される家具は、オイルやワックスで仕上げられているものが多く、日々オーナーが自分でメンテナンスを行うことで風合いや耐久性が増します。
しかし、メンテナンスといっても何を使うか?どのように行えばいいのかわからない方も多いと思います。ここでは、無垢&オイル塗装の家具のメンテナンスについて、リボス自然健康塗料のおすすめの商品や使い方をご紹介します。
メンテナンス用ワックス&オイルの特徴
ウレタンや樹脂などで塗装が施されていない無垢の家具は、傷や汚れがつきやすくダイニングやリビングで使用するには敬遠されがちです。 ですが、日々の少しのメンテナンスで味わいや経年変化を感じられ、また永く使用することが可能です。
メンテナンスは木の汚れや傷を取り除くだけでなく、木が乾燥して割れたり反ったりしない様、定期的に油分を補給する目的もあります。 無垢&オイル塗装の家具には、環境や人への影響を考慮すると安全な天然ワックスや自然素材から作られたものがおすすめです。
合成樹脂や化学物質が多く含まれたワックスやオイルは、木の表面に塗膜を張ることで手触りを冷たくし、においや皮膚に与える刺激が強いものもあります。お肌が弱い方やお子様がいるご家庭では、成分や添加物などを確認してから購入する方がいいでしょう。
家具のメンテナンスは面倒、難しいというイメージかもしれませんが、ワックスとオイルの使い分けや手順を知ることで、初心者でも簡単にメンテナンスを行うことができます。
【おすすめのワックス】
蜜蝋(みつろう)を主成分とした天然ワックスは国内外のメーカーから多く販売されており、初心者でも使いやすいのでおすすめです。
蜜蝋とは、ハチミツを取り除いたミツバチの巣から、加圧圧搾や煮沸して採取される蝋成分です。古代から使われる蜜蝋は歴史も長く、木の表面に呼吸性を妨げない程度の薄い膜を張って保護をし、木に上品なツヤを与えます。 蜜蝋を主成分にしているワックスの中には、合成樹脂やトルエンのような有機溶剤を含む製品もあります。安全面を考慮する場合は必ず成分を確認してから購入することをおすすめします。
【おすすめのオイル】
無垢材やもともと自然素材のオイルで塗装仕上げをされた家具には、やはり自然素材のオイルが適しています。中でも亜麻仁油を主成分とした自然塗料は、導管から内部にしっかり定着し木を固くしてくれ、防腐効果も高いため、昔から木工以外にも船舶の塗装などに使われてきました。
自然塗料の種類についてはこちらのページでも詳しく触れていますが、オイル系自然塗料とワックス系自然塗料の2種類があります。亜麻仁油を主成分とした自然塗料の中でも、リボス自然健康塗料はにおいも少なくよく伸びるので、初心者でも簡単にメンテナンスをすることができます。
また、メンテナンスに必要なオイルやワックスに必要な研磨シートやウエスがセットになっている商品を選べば、すぐにメンテナンスに取り掛かることもできます。
無垢&オイル塗装の家具のメンテナンスDIY
<準備するもの>
・オイル・ワックス
・研磨シートやスチールウール
・布(ウエス)(*綿率の高い古着のTシャツやタオル等)
「浅い傷やしつこい汚れをキレイにしたい」
浅い傷やしつこい汚れには、蜜蝋ワックス「グレイボ」を使います。グレイボは液状なので、固形ワックスよりも塗りやすいのが特徴です。
【おすすめ商品】グレイボ50CC
学習机や椅子などをメンテナンスするのであれば、50CCサイズで2〜3回以上のメンテナンスをすることができます。
【使用方法】グレイボを布で塗り広げた後にスチールウールで汚れを軽くこすり、最後に布で余分なワックス分を拭き上げます。
「汚れは目立たないが、木に油分を補いたい」
無垢材が反ったり割れたりすることにつながる、乾燥を防ぐためのメンテナンスには、亜麻仁油と蜜蝋ワックスがミックスされた、オイルワックス「ビボス」を使います。
ダイニングテーブルやキッチン周りの家具などで、表面の撥水機能を高めたい時にも、ビボスを塗り重ねるのが効果的です。塗装後、約2〜3時間で表面が乾燥し、オイルより乾燥時間が短いのも特徴です。
【おすすめ商品】ビボスセット
ビボス50CCが2本と、汚れを取り除く研磨シートや拭き取りに使う布が付いています。ビボスは約4㎡分のメンテナンスができる分量で、無垢&オイル塗装の家具の他に、無垢フローリングのメンテナンスにも使えます。
【使用方法】
表面の汚れや傷を取り除き、ビボスをすり込むように布で塗ります。
「傷や汚れが目立つので、この際しっかりキレイにしたい」
購入後に何年もメンテナンスをしていないオイル仕上げの家具や床、頻繁に汚れや水分にさらされるダイニングテーブルなどを、しっかりキレイにしたい時には「ケアセット」を使います。
ケアセットに含まれる中性洗剤「トレナ」は、合成界面活性剤は不使用のため、手肌にやさしく環境に負担をかけません。ポリッシュ「ドライアデン」は磨くように塗り重ねることで、蜜蝋ワックスよりも家具の風合いや表情に深みが増し、アンテイーク家具のお手入れにも最適です。
【おすすめ商品】ケアセット
中性洗剤とポリッシュが各100mlに、コットンウエスと研磨シートが同梱されており、セット内容だけで簡単にメンテナンスすることができます。
【使用方法】
「トレナ」・スプーン1杯分(約5ml)を水500mlで100倍に希釈し、スポンジで木を軽く擦るように洗浄します。洗浄後は布で泡や水分を拭き取り、よく乾燥させます。
トレナで落ちない汚れに関しては、付属の研磨シートなどで研磨して取り除きます。汚れやコップ跡などの輪ジミは周辺をぼかすように研磨することで、研磨した跡が分かりにくくなります。
トレナで洗浄後、乾燥した家具に「ドライアデン」を使い捨ての布で塗布します。ドライアデンを塗布して1〜2時間後に、付属のコットンウエスで磨くことでなめらかな光沢が生まれます。
【ケアセット メンテナンス動画】
「着色オイル仕上げされた無垢の家具のメンテナンス」
着色オイルで仕上げられた家具に傷や汚れがついた場合は、研磨することで着色塗装をした部分も削れてしまう可能性があります。着色オイルで再塗装してからワックスで仕上げましょう。
50CCがあれば、ちょっと気になる家具や一部分だけのメンテナンスを行うことが可能です。(※大型家具や建具には大きいサイズをおすすめします。)
【使用方法】
着色オイル(カルデット・クノス白木・タヤ)を研磨後に布で塗装してから約10分後に拭き取り、乾燥後にオイルやワックスを再度塗布します。
「日々の掃除に」
リボス自然健康塗料には、上記の定期的なメンテナンス用品の他、日々の掃除にも使えるワックス&クリーナーがあります。
1度で汚れ落としとツヤ出しを行える、グラノス ワックス&クリーナー。合成界面活性剤や有機溶剤を一切含ないので、気になるにおいやベタつきがありません。
定期的なメンテナンスには水で3〜5倍に薄めてワックスがけに、日々の掃除には30倍に薄めることでクリーナーとして使います。
【おすすめ商品】グラノス ワックス&クリーナー
初めて使う方には250ml(希釈ボトル付き)、リピーターの方には400mlサイズのものが簡易容器でおすすめです。無塗装や樫材以外のフローリングにも使えるので、余ったワックスでフローリングの掃除もできます。
【使用方法】
掃除の際にグラノスを水で3〜5倍に薄めて、汚れ落としと油分の補給を1度に行うことができます。表面の汚れを落とす程度であればグラノスを水で30倍に薄め、雑巾掛けの要領で拭き掃除をするだけです。
【グラノス メンテナンス動画】
オイルやワックスの使い分けや使用方法については、こちら(リボス自然健康塗料 簡単塗装マニュアル・PDF)もご覧下さい。
まとめ
無垢&オイル塗装の家具を長く使い続けるためには、亜麻仁油や蜜蝋の天然素材を生かした自然塗料でのメンテナンスをおすすめします。
年に1〜2回のメンテナンスを行うだけで、耐久性が伸びるだけでなく、風合いも家具に対する愛着もさらに増します。 また、亜麻仁油や蜜蝋は歴史の中で途絶えることなく、古代から使われ続けてきた素材です。木との相性が良く、簡単に塗ることができ、枯渇することのない持続可能な資源でもあります。
ひとにも環境にもやさしいリボス自然健康塗料で、お気に入りの家具をメンテナンスしましょう。
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中性クリーナー トレナで汚れを落とすメンテナンス方法
研磨によるキズを落とすメンテナンス方法
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