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とうほく走り描き‖第74回 『家と庭でできること』

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    スイスウォール

 

とうほく走り描き74回イラスト

壁一面に建築模型の並ぶ、 DADA さんの打ち合わせスペースで

第74回『家と庭でできること 』

吉田 和人さん 建築工房DADA(仙台市)

 

弊社仙台営業所は、仙台市内のアパートの一室にある。単身者用のメゾネットタイプでロフト付き。吹き抜けやトップライトなど採光の工夫もあり、間口わずか一間半というサイズを感じさせない快適な空間だ。設計は株式会社建築工房 DADA さん。

 

創業した建築家の佐藤忠幸さんが 5 年ほど前に亡くなられ、吉田和人さんが代表取締役として事務所を引き継いでいる。吉田さんが入所して間もない頃、打ち合わせ室の壁にスイス漆喰を所員の方々の DIY で塗っていただいた。もう15年以上も前のことで、佐藤忠幸さんは40代半ばの若さだった。

 

将来独立するための経験を積むために入所したという吉田さんだが、思わぬ流れで事務所経営をすることとなった。今年の春には、奥様の出身地である福島県郡山市に自宅を新築、近い将来は仙台と郡山の二拠点化も視野に入れている。ご実家は郊外に山林をお持ちで「枝振りの良い、アオダモ」など広葉樹も多く、住宅と関連させて「庭木として販売したい」と話す表情は柔らかい。デザイン力で定評のある事務所だが「お客様のやりたいことをサポートするのが仕事」と控えめなスタンスも人気の一因だろう。

 

コロナ禍の中、これからは「家や庭でできること」が暮らしの豊かさにつながると考え、土間や長い庇といった伝統的な日本建築の手法にも着目。計画中の住宅には、庭と屋内の中間領域として「温室」を設けている。

 

DADA さんの事務所近くを流れる広瀬川沿いや、少し足を伸ばして登る青葉城は絶好のマラソン練習コース。私もたくさん走らせていただいた。マラソンと出会って約10年、走り始めてから、街や家についての感じ方も変わってきたように思う。一所員から経営者へと立ち位置が変わる中、着々と仕事を積み重ねる吉田さん、これからもそのしなやかな走りに注目したい。

 


〈筆者プロフィール〉

中島信哉:株式会社イケダコーポレーションの営業として、
現在は東北6県と北海道を担当。仕事のかたわら始めた
サインペン画やマラソンが話題に。

中島さんプロフィール画像


 

【2020年8月 北海道住宅新聞掲載】

 

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