とうほく走り描き‖第73回 『長く続くことを大切に』
-
コラム
オガファーザー
遠く蔵王の山々を見ながらサーキットコースを走る。当社が仙台営業所として一室を借りている集合住宅も、
東日本住宅の建築で無垢の床、壁はオガファーザーを使用している。
第73回『長く続くことを大切に 』
斎藤俊一さん 東日本住宅(仙台市)
6月中旬、本物のサーキットを走る貴重な体験をした。
かつてバイクレーサーだったというラン友のOさんのアレンジで、普段はオートバイやレーシングカーが
爆音で駆け抜けコースを、昼休みだけ開放していただいたのだ。
施設の関係者とO さんとの、引退後も30 年近くにわたる親しいおつきあいがあったからこその、
言わばVIP 対応だ。仙台でもっとも長く弊社製品をご採用いただいているのが、東日本住宅㈱斎藤俊一さん。
リボス自然塗料をいち早く導入、ウッドチップ壁紙オガファーザーもほぼ標準でご採用いただいてきた
恩人で、80 歳を超えた今も住宅づくりを続けている。
以前同社で事務をされていた女性から、自宅の新築に「オガファーザーを貼りたい」と相談をいただいた。
規格型の売り建て住宅でビニールクロスの仕様だったが、工務店・施工業者とうまく調整がついて、
6月無事に内装工事が始まった。その報告に、久しぶりに斎藤さんの事務所にうかがうと、メガネをかけて
伝票をチェックしながら「2ヵ月くらいは(材料の)注文はないよ」と。裏を返せば進行中の物件あり
ということだ。売り建て住宅の工務店へは、あらためて製品PR をしに行く予定で、斎藤さんからの
繋がりで、思いがけず新規開拓のきっかけもいただいたかたちだ。
コロナ「禍」とされるように、厳しい状況だが、こんなときこそ、普段忘れてしまっている方々にお便りする
タイミングかと、思い浮かぶ先へカタログを送ったりしている。懐かしく返事をいただく人、住宅業界から
離れた人など様々だが、あて所不明で返送されることも多い。人との関係を保ち続けることは簡単ではない。
後悔のないように、ひとつひとつの出会いをより大切にしていきたいと思う。
〈筆者プロフィール〉
中島信哉:株式会社イケダコーポレーションの営業として、
現在は東北6県と北海道を担当。仕事のかたわら始めた
サインペン画やマラソンが話題に。
【2020年7月 北海道住宅新聞掲載】