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とうほく走り描き‖第30回 『 家を楽しむ空間提案がしたくて・・・』

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とうほく走り描き30回イラスト

第30回 『家を楽しむ空間提案がしたくて・・・』

桑名 誠さん(会津デザイン工房Answer

 

11月最初の日曜日、福島県・会津若松で開催された「あいづハウジング夢フェスタ」 に出展させていただいた。地域への情報発信を目的に、地場工務店8社が協力して取り組んだイベントで、一日限りだったが1000人近い来場で賑わった。

 

地場工務店にとって、エンドユーザーとの接点づくりは重要課題。日々苦心されている経営者も多いだろう。参加工務店8社のひとつが、株式会社会津デザイン工房さん。社長の桑名誠さんとは、前身である桑名建築設計室の最初の物件で、当社のオガファーザー(ウッドチップ壁紙) をご採用いただいてから10年以上のおつきあいになる。大学卒業後、都内の大手建設会社に勤務。法人がお施主様の大型物件が仕事の中心だった。その後、故郷の会津にUターン。就職した建設会社で、初めて個人住宅の建築に携わり、心から喜ぶお客様の反応に心を動かされたという。そして独立。「今思えば、身の程知らず」と振り返るが、建主といっしょになって、もっと「家づくりを楽しみたい」 という思いが強かったのだろう。こんなエピソードがある。

 

雪深い会津の住宅では、かつてあまり見られなかった、大開口や吹き抜けを何とかしてつくりたい。たどり着いたのが、新住協。確かな断熱・気密の知識を学び、ほとんどの案件で吹き抜けのある大空間を実現している。これからも、ゆったりと会津の景色を楽しめるような「居心地の良い住宅をつくっていきたい」と話す。桑名さんの話を聞いて考えさせられる。エンドユーザーと直に触れ合えるのが工務店の仕事の魅力だとすれば、接点づくりの工夫もまた苦労ではなく楽しみとなるのではないかと。

 

久しぶりに所用のなかった勤労感謝の日、コースを決めず時計も持たず、素直に走ることを楽しんでみようと4時間ほどゆっくり走ってみた。桑名さんは、その日お施主様との打ち合わせだったとフェイスブックの投稿で知る。楽しそうな雰囲気の記事だった。 勤労感謝の日。『走ることも仕事も感謝して楽しんでいるか』と、あらためて自分に問いかける日となった。

 


〈筆者プロフィール〉

中島信哉:株式会社イケダコーポレーションの営業として、
現在は東北6県と北海道を担当。仕事のかたわら始めた
サインペン画やマラソンが話題に。

中島さんプロフィール画像


 

【2016年12月 北海道住宅新聞掲載】

 

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